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寝心地アップの切り札“コット”
前回シュラフマットについて書きましたが、今回取り上げる“コット”は寝心地をさらにアップさせる事ができます。
コットはいわゆる“簡易ベッド”であり、最近のキャンプシーンでコットを見かけることも多くなってきました。
コットの特徴
コットはアルミやスチールのフレームにシートを渡したシンプルな簡易ベッドです。
コットには地面からの高さによって“ローコット”と“ハイコット”の2種類があります。
■メリット
①地面と距離があることで地面温度の影響を受けにくい
横になったとき地面と接していないので、夏は地面の熱、冬は冷気が伝わりにくく、より快適な睡眠が期待できます。
②シート生地が体を包むように変形するので寝心地が良い
シートは体の重みでハンモックまでは行かないにしても体を包むように変形するので寝心地が良くなります。同時に硬い床に寝るときと違って目覚めたときに腰の痛みが少ないという利点もあります。
■デメリット
①重い
金属のフレームを使用している以上、マットに比べて重くなります。
②収納時のサイズが大きくなる
同様の理由で収納時のサイズが大きくなり、オートキャンプ以外では持ち運びが困難です。
折りたたんで小さくすることができるものが多いですが、小さくするにも限界があり、徒歩やバイクでの移動の場合は不向きです。
③床のある通常のテントの場合、使い方を誤ると床生地を痛めてしまう
床のないシェルターで使用するには問題ありませんが、床のあるテントで使用する場合は脚の小さな面積に体重がかかるので、接触している床生地に大きな力が加わり、最悪その部分に穴が空いてしまう場合があります。
そのため脚との接地面に厚い緩衝材を置く必要がありますが、緩衝材が小さいと寝返り等でコットが動き緩衝材が外れてしまう危険性があります。面積の広い、分厚い緩衝材を選んでください。
私的にはコットはテント泊ではなく、シェルターに泊まる場合のものと考えています。「テントを痛めるのではないか」という心配が頭の片隅にあると熟睡できないので。
③寝返りなどのとき“ギシギシ”と音が出て気になる場合がある
寝返ったり、体を動かすことでフレームと生地が擦れてギシギシと音が出て、それが気になる人にとっては不眠の原因になる場合があります。
ローコットとハイコットについて
ローコットの特徴
■メリット
①地面からの距離が近いので安定する
②総じて軽量でかさばりもハイコットに比べて小さい
■デメリット
①地面との距離が近いので地面の温度の影響がハイコットに比べて大きい
②低いので乗り降りに力が必要
ハイコットの特徴
■メリット
①地面からの距離が長いので地面の温度の影響がローコットに比べて小さい
②ベンチとしても利用できる
③乗り降りが楽
■デメリット
①総じて重くなり、かさばる
②安定しない
以上がローコットとハイコットの違いですが、ハイコットのデメリットは車を利用することと、設置するときに安定のいい場所を選ぶことで解消するので、私的にはハイコットが好みです。
コット購入・利用上の注意
コットを購入、利用するときはいくつか注意する点があります。
①購入時は耐荷重量の確認が必須です。自分の体重を考慮して選びましょう。
*この「耐荷重」の数値はコット上で静止している時のものとなります。寝返りとか乗り降りの際は瞬間的に体重以上の荷重がかかります。そのため、自分の体重以上の数値のものを選ぶことをオススメします。
②コットを設置するときは置いたときにコットが安定する場所を選ぶようにしましょう。
③上にも書きましたがテントに設置するときにはしっかりした緩衝材を床生地との間に挟むようにしてください。
まとめ
以上、コットについて書いてきましたが、コットは床のないシェルター泊用のギアであると考えたほうが良いのではないかと思います。
また家族四人それぞれがコットを使うというのはテントの広さや緩衝材の関係上なかなか難しく、コットはソロキャンプ向けのような気がします。
先ずは通常のテント泊での睡眠向上のためにマットを充実させ、その後シェルター泊へと変化したときにコットを考えればいいのではないでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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