焚き火を考える −焚き火をもっと楽しむために− (その1)

キャンプあれこれ

ファイヤーピットに薪を積んで火を点ける。
普段何気なくやっている焚き火ですが、薪が燃えるということはどういうことかを理解することで、もっと効率よく楽しむことができるのではないか…
というわけで今回は焚き火についてあれこれ考えていきたいと思います。

燃焼ってどういう現象?

燃焼とは「発熱を伴う連続した急激な酸化現象」と言うことができます。
この酸化現象に必要なものは
・可燃物
・酸素
・熱
の3つの要素です。
この3つの一つが欠けても燃焼は起こりません。

逆に効率よく燃やすにはこの要素のどれかを加給してやれば良いことになります。
焚き火でいうと
・可燃物:薪や着火剤等を増やす
・酸素 :団扇や火吹き棒で空気を送る
・熱  :上の2つを継続することで上昇する
ということになりますね。

木が燃えるってどういうこと?

木が燃えることは小さな子供でも知っていますよね。
でも木が燃える仕組みを知っている人はそれほど多くないのではないでしょうか?

木が火で加熱されるとその温度によって以下の現象が生じます。
①100℃:木に含まれる水分が蒸発し木の乾燥が進む
②250℃:加熱されている部分が熱分解され可燃性のガスが発生する。
この可燃性ガスに火が点き燃え始めます。
焚き火をしていると一見薪そのものが燃えているように見えますが、実は薪から吹き出した可燃性ガスが燃えているのです。

吹き出した可燃性ガスが燃えている様子

太い薪よりも細い薪がよく燃えるのは細い方が熱の上がる速度が早く、そのため①から②への移行が早いためです。
ファイヤースターターに細い薪を使うのはこのためですね。

木が燃え続けるってどういうこと?

一本の薪に火を点けてもしばらくすると炎が小さくなりやがて消えてしまいます。
これは薪が一本だけでは点いた火による熱が限定的であり熱分解を維持できなくなることが原因です。
そのため薪は複数を同時に燃やして熱を相互に与え合う必要があります。
常にこの状態をキープすることで焚き火は高温の状態を維持でき、薪の熱分解を継続させて燃え続ける事が可能となります。

薪をよく燃やすポイント

燃焼の3要素を踏まえて焚き火を効率よく燃やすためのポイントをまとめます。

①薪は乾燥したものを使用する
薪は乾燥したものを使用します。
十分に乾燥した薪は木の中心に向かってヒビが入っているものが多いので購入の際はそれをチェックしてみてください。
また濡れている薪はファイヤーピットの近くに置き、少しでも乾燥させるようにしましょう。

②酸素の補給
薪をファイヤーピットに詰め込むのではなく、空気の通り道を作るように置きましょう。
また風がある日はファイヤーピットの空気孔を風が入りやすい向きに置くことがポイントです。
さらにファイヤーピットに溜まった灰はそのままにしておくと空気孔を塞いでしまうので、時々取り除いて空気が入りやすいようにすることが大切です。
*火が弱くなった時に団扇等で風を送ることは大切ですが、よく燃えている時にそれをやると熱を逃してしまうことになるので注意してください。

③余った炭の活用
バーベキュー等で火の点いた木炭がある場合はそれを入れると熾火となるので薪の節約に繋がります。

薪を使い分ける

薪はそれが広葉樹のものか針葉樹のものかで燃焼特性が異なります。
その特性を踏まえて使い分けると良いでしょう。

【広葉樹】

桜、ブナ、クヌギ、樫等の広葉樹の薪は
・密度が高い
・樹脂が少ない
等の理由により火が点きにくいが火持ちが良いという特性があります。
そのため焚き火が安定した後の薪として使うと良いでしょう。

【針葉樹】

杉、ヒノキ、松等の針葉樹の薪は
・密度が広葉樹に比べて低い
・樹脂を多く含む
等の理由により火が点きやすく燃えやすいという特性があります。
そのため焚き火の初期に使用すると良いでしょう。
ただ樹脂が多い分広葉樹と比べて煤が多く出ます。

まとめ

焚き火を考える(その1)では「燃える」ということはどういうことかを考え、焚き火を燃えやすくするポイントや薪の種類について書いてきました。
次回は薪の置き方等について書きたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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