テント内部を暖める方法としては以下のものがあります。
・薪ストーブ
・石油ストーブ
・石油ファンヒーター
・ガスストーブ
・セラミックファンヒーター
今回は5回に分けてテント内暖房についての考察を行っていきます。
第三回目は石油ファンヒーターを取り上げます。
Table of Contents
石油ファンヒーター
石油ファンヒーターは灯油を燃やした際の熱風をファンで吹き出す「温風式」暖房器具。
知らない人は居ないでしょう。
この石油ファンヒーターも条件が揃えばキャンプでの強い味方になります。
その条件とは「電源」です。
電源付きサイトであれば家庭と同じように使用できます。
最近ではポータブル電源対応の石油ファンヒーターもあるのでテント内での使用のハードルがぐっと下がりました。
この石油ファンヒーター、ワタシ的には密かにキャンプでの暖房No.1ではないかと思っています。
石油ファンヒーターの消費電力
ポータブル電源対応のコロナ FH-CP25Y(G)の消費電力は以下となります。
点火時 166kW
運転時 8.5kW(弱)〜14kW(強)
待機時 0.9W
これだと強運転でも8時間で消費するのは112Wですから500KWのポータブル電源で十分使用できます。
通常のサイズのものは当然もっと消費量が多くなるのでポータブル電源で電力を取る場合は仕様をよく見て選びましょう。
石油ファンヒーターのメリット
①温風ですばやく空間を暖められる
大量の温風が吹き出すのでそれほど広くないテント空間ならあっという間に暖かくなります。
②安全性が高い
燃焼はストーブ内部で行われ温風吹き出し口しか熱くならないので、やけどや火事、キャンプギアが溶けるなどのアクシデント発生の可能性が低くなります。
小さな子供が居る場合でも事故の確率を大幅に低減することができます。
③持ち運びがしやすい
コンパクトなファンヒーターは形が四角いこともあり、収納時に荷室での収まりが良く運搬しやすいという特徴があります。
④設置場所を問わない
給気口や温風吹き出し口を塞ぐ形でなければ基本テントのどの位置に設置しても問題ありません。
といっても吹き出し口のすぐ前に可燃物を置くのはだめですよ。
デメリット
①ムードがない
炎が見えるわけでもなく、温風が吹き出すだけなのでキャンプのムードを上げる要素がありません。
②一酸化炭素中毒の可能性がある
安全性が高いとはいえ、灯油を燃やして熱を作る器具なので一酸化炭素中毒の可能性は常にあります。
そのために締め切ったテント内での使用は厳禁です。
特に吸気口を塞いでしまった場合は不完全燃焼を起こして大量の一酸化炭素が発生します。
吸気、排気口を塞ぐことの無いよう注意しましょう。
③十分な換気が必要
一酸化炭素中毒防止するためにテント内の換気は必須です。
ベンチレーターがある場合は全開にして一部のファスナーを開けたままにすることをオススメします。
給気口をテントのドア側にしてドアを半分程開けておく形にすると良いと思います。
④運転音
ファンヒーターはモーターでファンを回すためその音が途切れることがありません。
音そのものは大きくないものの、音に敏感な人には寝付きが悪いかもしれません。
⑤高地では不完全燃焼する場合がある
高原のフィールド(標高500m以上)で使用する場合酸素が薄くなり不完全燃焼(炎が赤くなる)が起こりやすくなります。
そのため「高地設定」機能のあるものを使用しましょう。
これは非常に大切なポイントですよ。
⑥灯油漏れに注意
ファンヒーターの灯油タンクは本体に逆さまの状態でセットされています。
運搬時に車が揺れたりはねたりするとタンクが動き灯油が漏れてしまう原因になります。
運搬時は灯油タンクを空にしておくか運搬用のタンクキャップに取り替えておくことをオススメします。
まとめ
火災ややけどする可能性が低いこと、キャンプギアが熱で溶けるリスクが少ないこと。
これらの特徴により、キャンプでの暖房機器としては最高だと思います。
電源もポータブル電源でOK。
コロナのFH-CP25Yというアウトドア対応石油ファンヒーターはキャンパー向けに作られているのでイチオシです。
ワタシのテントは大きめのスクリーンターブなので暖房器具はファンヒーターが最適ではないかと最近考えています。
キャンプのムードを盛り上げてくれる事はありませんが、ムードとは無縁のワタシにはお似合いかと。
最後まで読んでいただきありがとうございます。