バンライフについて考える

VAN-LIFE

最近ネットでちょくちょく目にする「バンライフ」というワード。
車のVANとLIFEがくっついたワードですね。
今回は私が夢見ているライフスタイルであるこのバンライフについて書きたいと思います。

VANってどんな車?

車のバンってどんな車なのか整理してみましょう。
車には人を乗せる「乗用車」と荷物を載せる「商用車」がありますね。
バンは荷物を乗せる商用車のカテゴリーに分類されます。
では形状がよく似ているワゴンとはどう違うのでしょう?
簡単に言うと貨物を輸送するための車がバン、人を輸送するための車がワゴンとなります。
そのためバンは2列目のシートはとりあえず付けてある感が強く、それを前に倒すことによって広い荷物を積むスペースが確保できます。
対してワゴンの場合は人輸送用なので2列目以降のシートも運転席と同様の快適なものとなっています。
したがって、バンは4ナンバー、ワゴンは5ナンバーとなる場合がほとんどです。

バンライフって何?

ではバンライフとはどういうものなのでしょうか。
これを一言でいうと「車を中心としたライフスタイル」となります。
通常人は“家”を拠点として活動しますが、バンライフは“家”ではなく”車”を拠点として活動する生活様式。
2011年にアメリカのラルフローレンのデザイナーであった”フォスター・ハンティントン”氏が、都会での多忙な生活に嫌気が差し、車(VAN)に最低限の生活必需品を積み込んで旅を始めました。
三年余りの旅の道中で知り合った多くの仲間たちとの交流がInstagramで#vanlifeを使ったコミュニティとなり、大きな反響を呼びました。
これがバンライフの原点です。

「車で寝泊まりするということなら車中泊と同じじゃね?」と思う方もいらっしゃるでしょうが、車中泊は目的地があってそこに移動する途中に車で睡眠をとるので、言わば旅行の一部であり目的地に到着したあとは家に帰りますね。
しかしバンライフの場合は車を生活の拠点(家)にしながら長期間色々なところを移動します。
この点でこの2つは大きく異なります。

ただし、現在バンライフの厳密な定義はなく、色々なやり方でバンライフを楽しむ人が増えています。
モバイルネット環境を整えて日本中を回りながらノマドワーキングする人やリモートワークする人。
訪れたその地でアルバイトをしながら日本一周をしている人(もちろん寝泊まりは車)。
家と車の生活を両立させる人など様々なスタイルのバンライフが発信されています。

旅としてのバンライフのススメ

「そんなこと言ったって家族があり仕事を持つ普通の人がいきなり車に最小限の必需品を積んで長期間の旅に出るのはなかなかハードルが高いのは事実。そんな夢のような話は将来リタイアした後じゃないと無理無理!」
そう思いますよね?
確かにそうです。
そこでオススメするのが”旅のスタイルとしてのバンライフ”です。
いつもより長い休暇を取り、車に生活の最小限の道具を積んで旅に出る。
もちろん宿は使わず車が宿泊場所。
これなら少しの勇気を出せば実現できますね。

旅としてのバンライフのメリット

①どこに行くかは自分次第
車で移動するのでどこに行くかは自分次第です。
春は桜の名所巡り、夏は高原の避暑地巡り、秋は紅葉の名所巡り、冬は暖かい南の海巡り…等など。
気に入った場所を見つけたらそこに予定の許す限り滞在することもできます。

②駐車できる場所が宿泊場所
道の駅や高速道路のPA、SA、RVパーク、Carstayステーション、オートキャンプ場など日本には色々なパーキングスポットがあります。
森の中、高原、川のそば、海のそばなどロケーションも様々です。

③素晴らしい風景との出会い

普段街なかで過ごしていると絶対に出会えない風景があります。
夕日に染まる海辺、満天の星空、眼下に広がる雲を思わせる朝もやから顔を出す山々。
思わず声が出てしまう素晴らしい風景との一期一会です。
大自然の中で車を宿とするからこその出会いが期待できます。

④宿泊費がかからない
当たり前のことですが宿に泊まらないので宿泊費がかかりません。
旅において一番費用がかかるのが宿泊費ですね。
これがゼロになるのですから予算もグッと低く抑えられます。

旅としてのバンライフのデメリット

①天候の影響が大きい
車の中で生活するのですから天候の影響が大きくなります。
雨が降り続くと車の中に閉じこもることになりますし、真夏は車の中がサウナ状態になります。
逆に真冬は外気と同じような寒さになることも。
もちろん車ですからエアコンやヒーターはありますが、エンジンをつけっぱなしでいることはマナー違反ですし周りの人達の迷惑にもなります。
そのため季節に応じて行き先や装備等についての計画をしっかり立てる必要があります。

②水回りの機能が圧倒的に弱い
車が家となるわけですから水道やトイレ、お風呂の機能はほぼないと考えたほうが良いでしょう。
キャブコンなどには流しやトイレが装備されていますが、使った後の汚水の処理が非常に大変です。
実際にキャンピングカーの利用者に対するアンケートでは、流しやトイレは使わない人の割合が高くなっています。
そのため調理の際はできるだけ水を使わないようにしたり、食器等は洗う必要のない紙製のものを使う等工夫が必要になります。
お風呂は日帰り温泉や銭湯、入浴設備のある道の駅やSAを利用することになると思いますが、温泉などは旅の楽しみでもあるので一概にデメリットとは言えないかもしれません。
トイレは昼間は公園の公衆トイレが一番手軽です。
また買い物ついでにコンビニや商業施設を利用するのもいいですし、夜は公衆トイレのある駐車場を選ぶことで問題は解決します。
え?洗濯?
これはコインランドリーで事足りますね。

③毎日必ず車を停める場所を探さなくてはいけない

車の中で寝るためには当然駐車場所が必要です。
これが地味に大変になります。
毎回SAやPA、道の駅ではつまらないですし、このロケーションは夜中でも車のエンジン音やタイヤノイズ等の騒音がつきものです。
このような騒音に慣れないうちは睡眠不足で居眠り運転してしまう危険性もあります。
また探し回ってやっと見つけた静かな場所が朝起きたら墓地の隣だったという笑い話も。
そのため向かう方角を決めたらそのエリアにある施設を事前にリサーチしておくことは重要です。

自宅ではなく車で寝泊まりするわけですから不便なことは当たりまえですが、事前のリサーチをしっかりやることでそれを最小限にすることができますね。

バンライフに適した車とは

ではどんな車がバンライフに向いているのでしょうか。
その条件は以下となります。
・よく眠れる
・適当に体を動かせるスペースがある

①よく眠れる

車の中で寝起きするのですからよく眠れるベッドスペースは必須となります。
よく眠るためにはベッドスペースが平坦であるとともに足を伸ばせることが重要です。
セダンタイプの車はシートを倒してもフラットにはならないものがほとんどです。
これだと体が痛くなりますし、眠りも浅く寝不足になるのは目に見えています。

②適当に体を動かせる空間がある
車が家なのですから着替えやその他のいろいろな作業ができる空間が必要です。
また雨の日など外に出られないような日は車の中で過ごす場合が多いのですから狭いと窮屈ですしストレスも溜まりますね。
さらに同行する人の数に見合った大きさの空間でなければなりません。

これらの条件を満たす車としてすぐに思い浮かぶのはキャブコンやバンコンのようなキャンピングカーです。

キャンピングカーを持っている人であればすぐにでもバンライフが始められます。
キャンピングカーを持っていない人はVANタイプの車を手に入れ、DIYで自分好みのキャンピングカーに仕上げるのもいいですね。
また人数が1〜2名の場合は軽自動車ベースのものでいいと思いますが、それ以上だと普通車ベースの大きな車のほうがより快適に過ごせます。
具体的には普通車だとトヨタのハイエース、日産のキャラバン等、軽自動車の場合はスズキのエブリィ、ダイハツのアトレー等でしょうか。

私の場合

私の夢はキャンパーで日本一周すること。
ですが今は仕事もあるので長期間家を離れることはできません。
なのでまずは予行演習も兼ねて旅としてのバンライフを始めようかなと考えています。

車は軽キャンパーにするつもりです。
その理由は以下の5つ。
・2名分のスペースがあればいい
・購入予算を低く抑えたい
・行動費用を低く抑えたい
・維持費を低く抑えたい
・燃費はできるだけ良いものがほしい
軽キャンパーは手の届く価格だし、燃費が良く有料道路料金が安いという点で行動費用を低く抑える事が可能。
また税金も安い。
というわけでキャンピングカーショーでも軽キャンパーを中心に見て回っていました。
で、ショーではなくネットで見つけましたよ、いい車を。

その名も「バンライフ エブリイ」
たまたま“バンライフ”というキーワードでネットを検索していたときに見つけたのです。
価格もなんとか手が届きそう。
装備は最小限の必要なものが備わり、最小限であるからこそ自分なりの手を加えることができます。
またキャンピングカーにありがちな過剰装備による重量の増大がなく、それ故高い運動性、居住性、経済性を備えています。
温かみのあるウッドの内装。
くつろげそうですね。

写真の家具は「バンライフシェルフ」
テーブルやコンテナとして車内でも車外でも使用することができるそう。
これは有ったほうが良いかなぁ…

このシリーズの中で私の狙いはアトレーRS。
理由は過給器(ターボ)がついているので高速道路でもストレスなく走ってくれます。
これしかない!という軽キャンパーです。

この車を手に入れるべく、作戦を練っている最中です。

まとめ

車で風の向くまま気の向くままに走り、気に入った場所に停まって好きなだけ時を過ごす。
日頃忙しく過ごしている人にはとても惹かれる生き方ですね。
バンライフにはそんな魅力が詰まっています。
イチニのサンで本格的なバンライフを始めることはできないけれど、まずは旅としてのバンライフから始めてみようと思う今日このごろです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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Grandpa

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36年間キャンプに親しんできた管理人が、培ってきた経験やTipsを共有するためのブログです。

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