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リビング空間を作り出すタープ
テントが寝室とするならばタープはリビングと言えます。
晴れの日にはフィールドに日陰を作り出し、雨の日には調理等の作業拠点になります。
ツールームテントの前室もリビングとして使えますが、テーブルや椅子を置くとかなり手狭になりますし、焚き火やバーベキューは火の粉が飛んで穴が開く恐れがあるのでやりにくいですね。そういう意味でもタープがあったほうがキャンプを満喫できます。
タープの目的
タープには以下の目的があります。
・リビングとして
タープの下にテーブルや椅子を並べてリビングにします。
夏のよく晴れたフィールドでは日陰がありません。テント内は日陰ではありますが、風通しがそれほど良くなく決して涼しいとは言えません。熱中症のリスクを回避するためにもタープは重要です。
また日焼けを気にする女性にとってもタープが作り出す日陰は貴重と言えるでしょう。
・キッチンとして
タープはキッチンとしても最適です。
天井が高く、バーナーやバーベキューコンロを置くことも可能であり、タープの下で調理すれば直射日光も避けられますし、急な雨でも慌てることがありません。
・夜露除けとして
気温が低い場所では晴れていても夜露が降ります。
朝テントから出ると夜の間に雨でも降ったかのように外に出していたもの全てが濡れていることに驚くでしょう。
それを防ぐには寝る前に椅子やその他の道具をタープの下に入れておきましょう。
以上の理由でタープを張ることはフィールドにテントと合わせて1LDKの空間を作ることであり、快適なキャンプのためにもこの2つはセットであると考えたほうが良いでしょう。
タープの種類と特徴
タープにはいくつかの種類があり、それぞれに特徴があります。
タープは自分のキャンプスタイルに合ったものを選ぶようにしましょう。
①ヘキサタープ
ヘキサとは6角形を意味し、6角形の本体で構成されるタープの総称です。
多くのメーカーから色々な製品が発売されており、スタイリッシュで人気のタイプです。
中央部の両端に2本のメインポールを立て、四隅はロープで固定するので設置が最も簡単です。
ただし6角形なのでカバーする面積がやや狭く、大人数だとタープの外に人が出てしまうことがままあり、少人数向けのタープと言っても良いでしょう。
また最も軽量、コンパクトに収納できるので、バイクを利用するキャンプに向いています。
②レクタタープ
レクタとは長方形を意味し、長方形の本体で構成されるタープの総称です。
上図はポールが2本ですが、メインポールと4つの角に短めのポールの計6本のポールで構成されるものもあります。このタイプは天井が高くなるので開放感もそれに応じて高くなります。
本体にメインポールしか付属していない場合、別売のポールを買うことで同様の広い空間を得ることができます。
このタイプは長方形なのでカバーする面積が広く大人数向けであり、実用性の高いタープと言えます。
このタイプも多くのメーカーから製品が発売されています。
生地が広くポールの数によっては収納時のサイズがかさばり、重くなるのでオートキャンプ向けとも言えます。
③自立式タープ
自立式タープは四隅のフレームで自立するタープです。
このタイプは金属パーツが多いので必然的に重くなります。オートキャンプ以外には不向きです。
設置は4ステップで完了します。
1 四辺のフレームを伸ばす
2 フライシートを被せる
3 脚フレームを伸ばす
4 四隅をロープで固定する
設置は簡単なのですが比較的風に弱いので、ロープで固定する場合は長めのしっかりしたペグを使用することをオススメします。
またこのタイプは家の庭でのバーベキューパーティなどにも使うことができ、活用シーンが多いのが特徴です。
④スクリーンタープ
スクリーンタープは天井と四方が布等で覆われているタープです。シェルターと呼ぶこともあります。
簡単に言うと、床のないテントです。
四方の壁はメッシュ生地にもできますし開放することもできます。
スクリーンタープのメリットは以下となります。
・虫が入ってこない
・壁を閉じてしまえばプライベートなリビングになる
・寒い季節はストーブを焚くことで暖房できる
・テントと組み合わせることで寝室とリビングを直結した快適な空間となる
以上の理由からスクリーンタープは小さな子供がいるファミリーキャンプ向けと言えるのではないでしょうか。
最近ではスクリーンタープと直結できるテントをセットで販売しているメーカーもあります。
ただし、四方を壁で囲まれている構造上、大人数での利用は窮屈かもしれません。
収納時のサイズがかさばり、重さもあるのでオートキャンプ向けと言えます。
タープ選びのポイント
タープを選ぶ際には以下のことを考慮してください。
①利用する人数に合ったものを選びましょう
それぞれのタイプにはいろいろなサイズが用意されていますので、利用する人数に合ったものを選びましょう。
ショップスタッフに人数を伝え、アドバイスを受けるのもいいと思います。
基本的にはタープは「大は小を兼ねる」のですが、大きくなると設営に必要なスペースも当然広くなるので注意が必要です。
②本体生地のスペックを確認しましょう
本体生地の性能として、遮光性能、耐水性能及び難燃性能があります。
遮光性能は読んで字のごとく光を遮る性能です。遮光性能は生地の厚さや施されたコーティングで変わってきますが、大切なのはUVカット率です。メーカーのカタログにも記載はありますし、ショップスタッフに確認しましょう。
耐水性能は大手メーカーの製品の場合はあまり気にする必要はありません。
難燃性能はタープの下で焚き火をしようと考えている場合は確認する必要があります。舞い上がった火の粉で生地に穴が空あいたり、燃えてしまう場合があるからです。
一般的に生地がコットンであれば火の粉くらいでは穴はあきません。また、コットン混紡の生地でも同様です。
購入時にショップスタッフに確認することを忘れないようにしましょう。
バーナーを使って料理したりバーベキューコンロで炭を使う場合は、タープ生地との距離が1メートル以上あれば問題ありません。
タープ利用上の注意
①タープ本体はできるだけピンと張った状態で設置しましょう
本体生地が緩んだ状態だと、雨が降ったときにタープに雨水が溜まってしまいます。溜まった雨水を放っておくと重さでタープが倒れることもあリます。
もしタープに水が溜まってきたら、下から押し上げるなどして雨水を排水することを忘れないでください。
②収納時には生地を完全に乾かしましょう
生地が濡れたまま収納してしまうとカビが発生することがあります。また生地がポリウレタンコーティングされている場合濡れたまま収納するとポリウレタンが”加水分解”して劣化してしまいます。
購入時に本体生地がポリウレタンコーティングされているかどうかをショップスタッフに確認すると良いでしょう。
③タープの下では焚き火は禁物です
タープの下で焚き火をすることはやめましょう。難燃生地の場合でもせずに越したことはありません。
難燃生地であり、どうしてもその下で焚き火をする場合は、炎が大きくならないよう注意し火の粉が飛ばないように燃焼中の薪をいじることは最小限に抑えましょう。
④溜まった雨水はマメに排水しましょう
特に6本のポールで構成されるレクタタープにおいて、降雨時に雨水が溜まることがあります。これを放っておくと溜まった雨水の重さでタープが倒れてしまうことがあるので、裏側から持ち上げて排水するようにしてください。
このときに、タープの中央にポールを立ててその部分が一番高くなるようにすることで、雨水の通り道を作って溜まらないようにすることができます。
これとは別に水が貯まる側の隅のポールを低くすることで雨を溜まりにくくすることができます。複数のパーツが接続されているポールの下のパーツを外して低くすると良いでしょう。
タープの変則的な張り方
タープの張り方は製品の取扱説明書に書いてある張り方が基本ですが、天候や状況に合わせていろいろな張り方をすることができます。
上に書いたように雨のときには真ん中にポールを当てて高くすることで雨水が溜まりにくくすることができますし、風上の面を低くすることで風が吹き込みにくくすることができます。
タープの張り方についてはネット上に色々紹介されていますので、参考にしてみてください。
試してみたい!タープの張り方アレンジ&絶対役立つロープテク(CAMPHACK様)
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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