二百十日の初秋の風が吹くころに行われる「おわら風の盆」
毎年9月1日から3日にかけて行われるこのおわら風の盆は今も昔も多くの人々を魅了します。
女性は浴衣姿、男性は黒のハッピ姿。
地方(じかた)が奏でる悲しげな胡弓と三味線の響き、それに合わせて謡い手が謡い踊り子が緩やかに舞う。
夜の帳が下りると並んだぼんぼりのオレンジの光があたりを照らし、まるで異界に迷い込んだような気持ちにさせます。
今回念願のおわら風の盆に行ってきました。
キャンプやバンライフには関係ない話題ですが、悪しからず…
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いざ出発!
久しぶりの新幹線。
どうせなら車内で駅弁いただきましょう。
というわけで大宮駅の弁当売場をウロウロ。
いろいろな駅弁が並べられており、なかなか決められません。
途中でパンに目移りしてベーカリーへ迷い込みます。
そんなこんなで購入したのは柿の葉寿司。
謎の大混雑
はくたか561号。
到着が5分程遅れていました。
お客さんが多すぎて乗車に時間がかかったとのこと。
指定席の通路にも自由席から溢れた人たちで一杯(汗)…
これはおわら風の盆の影響か…
指定席にしといてよかった。
大宮から越中八尾までの旅。
距離にして400キロ。所要時間は3時間ほどです。
柿の葉寿司は美味でした。
関東は曇り空で時折小雨が落ちてくる天気でしたが、長野を過ぎた頃には晴天。
台風10号が何故か南下してくれたことで天気は持ちそうです。
到着!
富山駅にはおわら風の盆のディスプレイが。
気分が高揚してきました。
富山駅から越中八尾までは在来線で20分ほど。
この時期利用者が殺到するので乗車整理券が必要になるとのこと。
何しろおわら風の盆開催3日間で20万人が詰めかけるらしいので駅員さんも大変です。
越中八尾駅はこじんまりとした駅舎でした。
駅前も何だか閑散としており、コンビニを探しましたが見当たりません。
到着したのが15時でしたが人通りも少なく、祭りの雰囲気も感じられません。
観光客でごった返している状況を思い描いていたので少し拍子抜け…
おまけに迎えに来てくれるはずのホテルの送迎車は見当たらず、20分ほど待ってようやく出会うことができました。
八尾の町並み
これから本番を迎える踊り手さんと地方さん。
緊張感の中で談笑されている様子が印象的でした。
町流しが行われる通りの一つ、上新町通り。
おわらの町流しは八尾町のいくつかの通りで行われます。
そのうちの一つ諏訪町通りは「日本の道100選」にも選ばれています。
時刻は16時。
まだ閑散としていました。
祭りの予算が逼迫しており、その対策として団扇の販売を始めたそうです。
一個1000円。
高めの価格ですが2個購入しました。
鏡町
鏡町の会場を見下ろす「おたや階段」には人がびっしり。
会場の周りも人人人…
早い人は3時間前くらいから陣取っていました。
確かにそのくらいでないといい位置はキープできません。
特にこの鏡町の踊りは「男女混合踊り」が行われます。
男性と女性の踊りが2箇所で交わる振り付けに人気があります。
人形
通りの民家で人形を販売していました。
今回は見るだけにしましたが、来年はワンセット買ってこようと思います。
八尾の町並み
諏訪町通りの民家。
昔ながらの家構えでとても魅力的。
諏訪町通りにはこのような民家が多く、石畳と相まって町の雰囲気を作っています。
しなやかで魅力的な踊り
女踊りは「四季踊り」と呼ばれており、明治、大正、昭和にかけて活躍した画家、小説家である小杉放庵が八尾の春夏秋冬を詠った「八尾四季」のために振り付けしたもの。
その後、女性が蛍取りに興じる姿を表した一連の女踊りが完成しました。
女性らしいしなやかな踊り。
深くかぶった編笠で口元しか見えませんが、それが女性の色香を一層際立たせます。
男踊りは日本舞踊の若柳吉三郎により、男性の舞台用として振り付けられた踊りだそう。
その踊りは素直で素朴、直線的な力強さの中にしなやかさを持ち、農作業の所作を表しているとのことです。
私はこの男踊りに惹かれました。
祭りの後
ぼんぼりの灯りの中での踊りは昼間と比べると一層その輝きを増しますね。
地方の謠や三味線、胡弓もより高く響いてきます。
時刻は23時過ぎ。
一連のプログラムが終了し、観光客も散ってしまって再び閑散としてきた上新町通り。
私も宿に向かって移動していると踊り足りない踊り手さんたちが踊っている場面に遭遇!
近くでゆっくり鑑賞することができました。
超ラッキー!
後ろ髪引かれながら
夜が明けて昨夜の余韻を引きずりながら帰途につきました。
せっかくだから富山名物の鱒寿司と白エビの天ぷらそばのセットメニューを食します。
で、旅の締めくくりとして夕食は駅弁です。
このハンバーグ半端なく美味い!
あっという間に過ぎた2日間でした。
まとめ
今回は初めてのおわら風の盆だったので、立ち回りのコツが分からず大変でした。
ということでおわら風の盆鑑賞のポイントを纏めてみます。
①いいポジションは3時間前にキープせよ
前に誰もいない鑑賞ポイントは3時間前にキープする必要があります。
特に鏡町の会場はそれが必須です。
②町流しは場所選びが重要
町流しは各町の通りを踊りが移動します。
大体は坂の下から上に向かって移動するので、キープした場所の前を通る時間は出発地点からの距離によって大きく異なります。
だいたい100メートルを15分程かけて進むので、じれて移動してしまわないことが重要。
③通りの交差点近くは避ける
通りの交差点には多くの人が集まりごった返します。
また出発地点から遠い交差点の後ろ側に陣取ると、その交差点を曲がってしまったり、そこで演技が終わってしまう等の悲劇が発生します。
現地の人にそのあたりの情報を聞いてから場所を取ることが必須です。
④場所取りにはクッションが必須
場所をキープするにはクッションが必須です。
1時間以上座り続けると間違いなくお尻が痛くなります。
キャンプ用のローチェアがあればベストですが、鏡町の会場は座って待つ人の輪が多くできるので演技が始まったらチェアをたたんで地面に座ることがマナーですね。
⑤食べ物、飲み物を携帯する
長時間待つのですから傷みにくいパンなどを持っていきましょう。
また熱中症予防のためにも飲み物は必須です。
⑥演技のプログラムがすべて終わっても油断は禁物
いろいろな場所で踊り足りない踊り手さんの踊りが繰り広げられています。
観光客が散った後でゆっくり観ることができますよ。
私的には今回色々と準備不足があり、ちゃんと見ることができなかったので来年またチャレンジするつもりです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。