巷は春めいてきましたね。
寒さが苦手で早く暖かくならないかと春を待ち望んでいたキャンパーの方々にはキャンプシーズンの幕開けですし、ビギナーのキャンプデビューにもっとも適しているのもこの季節。
ただしこの時期はまだまだ暖かかったり寒かったりを繰り返すので、それに応じた準備も必要です。
今回はこの春キャンプの魅力と注意点について書きたいと思います。
Table of Contents
春という季節の特徴
①高気圧と低気圧が交互に日本列島を通過し天気が周期的に変化する。
②寒い日や暖かい日、朝夕や夜の気温の変化が大きい
③朝夕に強い風が吹くことがある
④木々は芽吹きいろいろな花が咲き競う
⑤杉花粉が猛威を振るう
以上が春という季節の主な特徴です。
この特徴をしっかりと把握した上でキャンプの準備をすることが春キャンプを楽しく過ごすためのポイントとなります。
春キャンプの魅力
春キャンプの魅力はいくつもありますね。
①木々が芽吹き、桜や菜の花など色とりどりの花が目を楽しませてくれる。
野山は新緑に溢れ桜等の花も咲き乱れます。
お花見キャンプができるのは春ならではですね。
②暑すぎず寒すぎない気持ちのいい気候
晴れた日の昼間は気温が上がり軽装で活動できる春。
夜も気温は下がるとはいえ冬のように凍える事はありません。
③焚き火を楽しむことができる
真冬の焚き火はただひたすら暖を取るだけのもの。
しかし春は焚き火を楽しむことができます。
④虫が少ない
夏のように蚊は多くないしその他有害な虫が少ない季節。
虫が苦手な人でもキャンプを楽しめます。
春キャンプの注意点
春キャンプは魅力も多いですが注意すべき点もあります。
①昼と夜の寒暖差が大きい
昼と夜の気温差が10℃以上ある日がざらにあります。
昼暖かいからと寒さ対策を疎かにすると大変なことになります。
特に標高の高いフィールドの夜は真冬並みの寒さになることもあるので、キャンプ場選び等の準備には気を使う必要があります。
②晴れていても風が強い日が多い
移動性の高気圧と低気圧が交互に通過する関係上、等圧線が混み合って強い風が吹く日も多くあります。
晴れていても風が強い日も多いため、テントサイトの設置には注意が必要です。
③少ないとは言えあぶ、ぶよに注意が必要
夏ほどではありませんがあぶ、ブヨのような人を噛む虫がいないわけではありません。
そのため防虫スプレー等の対策が必要です。
春キャンプの準備
1 日程の決定
春は天気が周期的に変化するので予定を組む場合は週間予報をチェックしてできるだけ晴れる日を選びましょう。
雨が降ると気温も上がらずテントやタープの下でじっとすることにもなりかねません。
さらに風の強さも要チェックです。
風速が5メートルあると結構支障が出ます。
テーブルの上の紙コップ等が吹き飛ばされる強さですし、テントやタープの張り方にも工夫が必要となります。
できれば3メートル以下であることが望ましい条件です。
風の強さはネットで検索して調べることもできますが、ウェザーニュースの週間予想天気図からも予測することができます。
この天気図のように日本列島の周りの等圧線が少なく間隔が広い場合は風が弱いことを表しています。
逆にこのように等圧線の数が多く間隔が狭い場合は強い風が吹きます。
この天気図の場合天気は回復傾向にありますが強い西風が吹くことを表しています。
次の日は晴れますが風は前日ほどではないにしろ、やはり強めに吹くと思われます。
キャンプの楽しさは天気の良さに比例するので、ここは大切なポイントですね。
2 キャンプ場選び
春は昼間暖かくても夜はぐっと冷え込む場合があります。
標高の高いキャンプ場だと真冬の寒さになることもしばしば。
そのためできるだけ標高の低いキャンプ場を選びましょう。
海から近いキャンプ場などはその代表的なものですね。
また出発前にキャンプ場のある地域の天気予報(特に最高、最低気温)をチェックすることが大切です。
3 装備について
キャンプ場の気温をチェックしたらそれに合う装備を準備しましょう。
特に夜の気温が下がった場合の装備は念入りに。
【服装】
昼間の暖かい時間帯と夜の冷え込む時間帯用の服を用意する必要があります。
どのくらいの防寒着が必要か迷った場合、オートキャンプであれば真冬の防寒着もついでに積んでいきましょう。私の場合はウルトラライトダウンのような薄手のダウンジャケットを荷物に加えます。
寒い場合はこれをできるだけ肌の近くで羽織り、その上にスエットや風を通さないアウタージャケットを重ねるのです。
これだけでとても暖かく過ごすことができますよ。
さらに忘れてはいけないのが頭部の保温です。
頭部からは体全体の熱の20%が放出されているそうです。
そのため頭部をニット帽等で保温することが体の冷えを抑えることに繋がります。
冬だけではなく春キャンプでも頭部の保温を忘れないようにしましょう。
【テント】
テントはTC素材のものがオススメです。
比較的保温性もあり結露しにくいことがその理由です。
春は一日の気温差も大きく結露しやすい季節。
テント内に置いた荷物が濡れてしまうこともしばしばですから。
またフライシートにスカートが付いているものだとテント下部からの風の侵入を防いでくれます。
【シュラフ】
シュラフは冬用を持っていきましょう。
もし冬用がなければインナーシュラフを中に入れて二重にするとかなり暖かくなります。
インナーシュラフがなければフリースなどの素材の毛布を縦に二つ折りにしてシュラフの中に入れ、毛布の中に体を入れるという方法もあります。
とにかく寝具には気を使う必要があります。
寒くて眠れないと次の日に影響しますし、何よりモチベーションがダダ下がりになります。
もちろんシュラフマットも厚手のものを使用します。
【テントの敷物】
地面からの冷気を防ぐためには、テントマットの上に厚い敷物を敷くのが良いです。
敷物は厚めの銀マットや毛布のような敷物があればベストですが、無い場合はダンボール箱を開いてテントの床に敷き詰めることで同様の効果を得ることができます。
【暖房器具】
暖房器具も車のラゲッジスペースに余裕があれば積んでおくことをおすすめします。
暖房器具は色々ありますが、石油ストーブや薪ストーブなど。
また電源付きサイトであれば赤外線ヒーター、電気カーペット、電気毛布などを用意すると良いでしょう。
春キャンプにおけるサイト設営のポイント
テントの風対策
①テント設置は二人以上で行う
風が吹く日はテント設置を一人で行うとテント本体やフライシートが風に飛ばされたりポールが倒れたりして作業がはかどりません。
そのため二人以上で協力して設置することをオススメします。
②テントの入口は風下になるように設置する
風がある日のテント設営の際は入り口は風下に来るようにします。
風上に入口があると最悪テントが飛ばされることがあります。
③テントにつけられるガイライン(ロープ)はすべて使用しペグダウンする
風がある日のテント設置はガイラインを付けられる場所は全て使用しペグダウンします。
またガイラインは緩みがないようにしっかりと張ります。
④長めの頑丈なペグを使用する
ペグは長めの鍛造ベグのようなしっかりしたものを使用しましょう。
テントに付属しているアルミの短いペグでは抜けてしまう恐れがあります。
もし長いペグがない場合はペグを2本使用し二等辺三角形になる形でペグダウンすることで強度を高めることができます。
タープの風対策
①テントを風上に置きタープを風下に張る
テントの入口を風下にすることは先述したとおりですが、入り口が風下であればタープは普通テントから見て風下に来ますね。
こうすることでテントが風よけとなりタープに風がもろに当たることを防ぐことができます。
②タープは風上側を低く張る
タープは風上側を低く張ることで風で飛ばされにくくなります。
①でテントが風上に来るように設置した場合テント側のタープをテントと同じ高さにすることでテントが風よけとなって風の影響を受けにくくすることができます。
また反対側の高さもいつもより低くしましょう。
③ポールにガイロープを2〜3回巻いてペグダウンする
ポールにガイロープを2〜3回巻きつけてペグダウンすることでポールを下に引っ張る力が増してポールが安定します。
さらに風の力がグロメットとポールに分散するのでタープの破損を防ぐことができます。
④ポールを逆ハの字にしてペグダウンする
ポールは接地部をグロメットから垂直ではなく少し内側に置くことで風に対して強くなります。
⑤ガイロープを増やす
風が強い場合はメインポールを固定するガイロープを増やすことでより風に対して強くなります。
⑥長めの頑丈なペグを使用する
ペグは長めの鍛造ベグのようなしっかりしたものを使用しましょう。
テントに付属しているアルミの短いペグでは抜けてしまう恐れがあります。
もし長いペグがない場合はペグを2本使用し二等辺三角形になる形でペグダウンすることで強度を高めることができます。
まとめ
春と秋はキャンプがやりやすいシーズンです。
特に寒さが緩み野山が新緑や花々で彩られる春はいろいろな意味でキャンプを楽しむことができる季節ですね。
そんな季節だからこそしっかり準備してアウトドアを満喫したいものです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
夜を制するものは春キャンプを制す!
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