キャンプの朝、テントの外から聞こえる雨音。
「まだ降ってるのか……。」
その瞬間、私は時計を見るより先にため息をつきます。
もうずいぶん長くキャンプをやっていますが、正直に言います。
私は今でも雨撤収が嫌い。
テンションだだ下がり…。
晴れた日の撤収なら、焚き火の余韻に浸りながらのんびり片付けることもできます。しかし雨の日は違います。
・濡れたテント。
・泥だらけのペグ。
・重くなった荷物。
そして、「早く帰りたい」という気持ち。
楽しかったキャンプの最後に待っているのは、まるで修行のような時間です。
でも、その地獄のような経験を何度もしてきたからこそ、学んだこともたくさんありました。
今回は、そんな雨撤収のリアルな話をしてみたいと思います。
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雨撤収のリアル

若い頃の私は、雨キャンプを少し甘く見ていました。
「設営さえ終われば、あとは何とかなるだろう。」
そう思っていたのです。
実際、設営は多少濡れても勢いで乗り切れます。
問題は帰る時でした。
初めて本格的な雨撤収を経験した時のこと。
びしょ濡れのテントを畳もうとしても、なかなか袋に入らない。
ペグは泥だらけ。
ロープは絡まる。
レインウェアの中まで汗で蒸れる。
ようやく車に積み込んだ頃には、キャンプを楽しんだ余韻などどこかへ消えていました。
「もう二度と雨キャンプなんてやらない。」
本気でそう思ったのを覚えています。
……でも、不思議なもので、また行くんですよね。
そして、また雨に降られる(笑)。

雨撤収が地獄な理由
①テントがとにかく重い
晴れの日には軽々と持てるテント。
それが雨を吸うと、まるで別物になります。
「こんなに重かったっけ?」と思うほどの重量。
特に大型テントになると、一人で持ち上げるのも一苦労です。
収納袋に押し込もうとしても思うように入らず、イライラしてしまいます。
②手も服も全部濡れる
どれだけ頑張っても、濡れない方法はありません。
レインウェアを着ても袖口は濡れます。
靴の中も濡れます。
気がつけばズボンの裾は泥だらけ。
結局最後は、「もう濡れるものは仕方ない」と開き直った方が気持ちは楽になります。
③泥との戦い
雨撤収で一番厄介なのは泥です。
ペグを抜けば泥まみれ。
ガイロープも泥だらけ。
収納ケースも汚れます。
そして、その泥は車の荷室へと運ばれていきます。
帰宅後に荷室を見て、再びため息をつく。
これも雨撤収あるあるです。
④「早く帰りたい」のに終わらない
撤収の頃には疲れもピーク。
温泉に入りたい。
家に帰りたい。
ゆっくりしたい。
でも、作業量は一番多い。
この「帰りたいのに終わらない」という状況が、雨撤収をより辛くしているのだと思います。
実際にやらかした失敗
【大型テントを一人で片付けて大苦戦】

若い頃、「何とかなるだろう」と一人で大型テントを畳もうとしました。
しかし、濡れた幕は想像以上に重い。
何度も落としそうになり、最後は無理やり収納。
帰宅後、しわくちゃになったテントを見て後悔しました。
【泥付きのまま車へ積み込んだ】
疲れ切っていた私は、「後で掃除すればいいや。」と、そのまま積み込みました。
結果、車内は泥だらけ。
家族からは、「何この汚れ?」と冷たい視線。
撤収後の掃除にさらに時間を取られました。

【「乾かすのは明日」でカビ発生】
これが一番後悔した失敗です。
帰宅後、疲れていた私は、「明日干せばいいか。」と、そのまま放置。
数日後にテントを開いた瞬間、嫌な臭いが…。
見事なカビです。
あのショックは今でも忘れられません。
雨撤収を少しでも楽にする工夫
雨の日の撤収を何度もやった中で、ようやくたどり着いた答えがあります。
それは、「現地で完璧を目指さないこと」です。
現地では積み込みをメインに行い、帰宅してからしっかりメンテナンスをする。
この考え方で現在は撤収作業を行っています。
それでも雨の撤収を楽にする工夫は幾つかあります。
・小川張りで濡れない工夫
雨のときはタープを小川張りで張って、タープとテントを繋いで濡れない導線を確保すると撤収が楽になります。
・大型ゴミ袋は必需品
濡れたテントはそのまま大型ゴミ袋へ。
車内も汚れにくくなります。

・タオルは多めに持つ
手を拭く用。
道具を拭く用。
車内を拭く用。
気づけば何枚あっても困りません。

・ペグケースを分ける
泥付き専用ケースを作るだけで後片付けが楽になります。
・最後までタープを残す
タープは撤収作業の屋根になります。
荷造り、積み込みが終わるまで残し、最後に畳むようにしましょう。
・フィールドラックの活用

テントの中やタープの下に置く荷物は、ブルーシート等の上にではなく、「フィールドラック」の上に置くようにします。
こうすることで雨による泥はねが荷物に付きづらくなり、撤収の際に軽く水滴を拭くだけで荷室を汚すこと無く積み込むことができます。
帰宅してからが本当の撤収

テントを乾かす。
ロープを乾かす。
ペグを洗う。
寝袋を干す。
実は、雨キャンプは家に帰ってからもう一度撤収作業が必要になります。
疲れていますが、ここをサボると後で後悔します。
特にテントの乾燥だけは24時間以内。
これは長年キャンプをやってきて断言できます。
「面倒だから明日」は危険です。
長年キャンプをして分かったこと
私はシトシトと降る雨の中でのキャンプはどちらかというと好きな方ですが、雨撤収は今でもテンションが下がります。
たぶん、これから先もそれは変わらないと思います。
でも、昔ほどではなくなりました。
準備をしているからです。
色々失敗を含めた経験があるからです。
そして何より、
「みんな同じように大変なんだ」
と分かっているからです。
雨撤収を経験すると、確実にキャンパーとして成長します。
設営場所を見る目も変わります。
道具の準備も変わります。
自然への向き合い方も変わっていきます。
まとめ
キャンプは、晴れた日の楽しい思い出だけではありません。
泥だらけになったこと。
びしょ濡れになったこと。
重いテントを抱えてため息をついたこと。
帰宅後にもう一度テントを広げたこと。
そんな「楽しくない時間」も含めて、今ではキャンプの思い出になっています。
キツかったり大変な思いをした記憶は後になって笑い話になります。
もしこれから初めて雨キャンプに挑戦する人がいるなら、覚えておいてください。
雨撤収は、間違いなく地獄です。
でも、その地獄を乗り越えた人だけが知っている景色があります。
そして次に雨が降った時、きっとあなたは今日より少しだけ上手に撤収できるはずです。
初めて雨の日に撤収した頃の私よりも、ずっと上手に。
最後まで読んでいただきありがとうございます。









