あなたは「巣篭もり鬱」になっていませんか?
二度目の緊急事態宣言が発令されて10日程が経過しました。
ニュースやワイドショーでは出歩く人の数が減った、減らないと
連日報道していますね。
私が車で新宿、池袋を通った時の感じとしては、
日曜日にしては随分人が少ないと感じました。
緊急事態なので、それは当然だと思いますが、少し気になる事もあります。
このようなニュースを耳にしました。
大相撲の序二段力士 琴貫鉄氏がコロナウィルス感染を懸念して現役を引退されたそうです。
ご本人はツイッターで
「このコロナの中、両国まで行って相撲を取るのは流石にこわい」と呟いていらっしゃったそう。
もちろん、既往症等があり、感染後のリスクが大きいという理由があるのであればそのご判断は正しいと思います。
私が気になるのは、現在非常に多くの人がコロナウィルスに対する”行き過ぎた恐怖”を抱いてしまっているのではないかという点です。
これについてはマスコミにも責任があると考えています。
朝のニュースでコロナ。朝のワイドショーでコロナ。昼のニュースでコロナ。昼のワイドショーでコロナ。
そして夕方のワイドショーでもコロナ。
一日中コロナの話ばかりです。
小池都知事もテレビで「あなたの命を守ってください」と訴えます。
現在テレビを見ている人は常にコロナウィルスは怖いものだという考えを植え付けられているのです。
もちろん、ウィルスを怖がるのは当たり前の感覚ですし、感染しないように万全の対策を取る必要があります。
ただ、行き過ぎた恐怖というものは、百害あって一利なしです。
行き過ぎた恐怖は心に大きな負担をもたらします。
常に不安感に苛まれたり、何事にもやる気が起きなくなったりと、一種の不安障害的症状を自覚するようになり、最悪「巣篭もり鬱」を発症することもあります。
このように行き過ぎた恐怖心は日常生活や仕事はもちろん人間関係にも支障をきたしてしまう恐れがあるのです。
ではどうしたら良いのでしょう。
大切なことは『恐怖の対象について正しく知る』ということです。
この場合は「コロナウィルス」になりますが、怖いというイメージで捉えるのではなく、データとして捉えることが大切です。
下の数字を御覧ください。
これはインフルエンザの過去三年間のデータです。(厚生労働省資料)
【インフルエンザ患者数】
2018/19シーズン 1,200万人
2017/18シーズン 1,458万人
2016/17シーズン 1,046万人
【インフルエンザ入院数】
2018/19シーズン 20,839人
2017/18シーズン 20,416人
2016/17シーズン 15,096人
【インフルエンザによる死亡数】
2019年 3,252人(9月までの累計)
2018年 3,325人
2017年 2,569人
このようにインフルエンザの患者数は毎年膨大な数になっています。
また死者数も毎年3,000人程いらっしゃいます。
これは単純に割ると毎月250人もの方が亡くなっていることになります。
インフルエンザが流行するのは秋から春までの半年間と考えると
毎月500人もの人が亡くなっているわけです。
このように毎年多くの患者や死者を出しているインフルエンザですが、マスコミは毎年朝から晩までインフルエンザの報道をしていたでしょうか?(*1)
また致死率に関するデータを見てみましょう。
【致死率】
新型インフルエンザ
致死率 0.1%(60歳未満:1.78%、60歳以上:4.29%)
コロナウィルス
致死率 1.38%(60歳未満:0.06%、60歳以上:5.7%)
(いずれも厚生労働省資料による)
インフルエンザが0.1%程なのに対してコロナウィルスは1.38%で、インフルエンザに比べて約13倍となっています。
しかし、60歳未満の致死率を比べるとインフルエンザが1.78%であるのに対して、コロナウィルスは0.06%であり、インフルエンザの約1/30しかありません。
つまり、コロナウィルスは感染した場合の致死率はインフルエンザよりも高いが、60歳未満の場合の致死率は遥かに低いということができます。
これは日本の経済を支えている現役世代にとっては、コロナウィルスに対して行き過ぎた恐怖を持つ必要がないということです。
「人事を尽くして天命を待つ」ということわざがあります。
これは”人としてできる限りのことを尽くしたら、あとは静かに天の意志に任せる”という意味ですが、私はこの心構えが大切ではないかと思っています。
『コロナウィルスに対してやれることをすべてやったら、あとは普通に毎日を過ごす』
これが緊急事態宣言が発令された日々を心静かに過ごす秘訣だと思います。
*1)これはインフルエンザが指定感染症第5類であるのに対して、新型コロナウィルスを指定感染症第2類に相当すると厚生労働省が定めていることもその理由だと考えられます。
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